みなさま、おはようございます。6代目です。
加茂定ブログにお越しいただきありがとうございます。
以前、弊社でお仏壇の修理をさせていただきましたお客様にご来店いただきました。
お話をお聞きしますと、
「奥様の実家のお仏壇を新しく購入したい」
というお話でした。
奥様方の実家には、親御様が住まれておられました。
しかし、このたび他界されたのを機に、小さいお仏壇への買換えを決心されたそうです。
ご先祖様の為に、元気でいられる間に実家のお仏壇を整理整頓したい。
そういうご希望でご来店いただけました。
今あるお仏壇から小さいお仏壇へ買換えを行う場合、
どんな進め方を選ぶことができるのでしょうか?
これに付いて、少しお話しいたします。(前回と同じです)
お仏壇を小型化する場合の手法
このブログのタイトルもそうですが、
これまで「コンパクト化」のお話しはたくさんしてまいりました。
既存のお仏壇からサイズダウンされる場合に、
「既存の仏具を残す・残さない」
話を進める上で判断材料の1つになりますと提案していました。
判断のパターンとしては3つあります。
① 既存の仏具を全て残す
② 一部の既存仏具は残し、それ以外は新調する
③ 全ての仏具を新調する
① 既存の仏具を全て残す
既存のお仏壇に祀られているご本尊様やお位牌、仏具などは、
ご先祖様から連綿と手を合わせてこられた信仰の対象となります。
可能であれば、
継続してお使いいただく方が「想い」を継承していただけるのではないか?
と思います。
また、現時点で品質に過度の損傷が見当たらないようでしたらば、
「勿体ない」という側面も考えられるからです。
とは言いましても、
「仏具が大きいから、入らないんじゃないの?」
という不安を抱かれるかもしれません。
お仏壇自体は小さくなりますが、
最近では小型のお仏壇でも内部空間が広い物もございます。
お客様がお持ちの仏具のサイズにもよりますが、
「継続して使える」という可能性はあるんです♬
② 一部の既存仏具は残し、それ以外は新調する
こちらは「① 既存の仏具を全て残す」と一部重複します。
望まれるお仏壇のサイズで、
「仏具がどうしても入らない」というケースです。
あるいは、「仏具の痛みが激しく使えない」というケースです。
修理すれば使える場合もございますが、修理代が掛かってしまいます。
代替えとなる新品を求めていただく方が、お安い場合もありますので。。。
一部残される場合とは、
「ご本尊様」「お位牌」「過去帳」の3点が体感として多い気がします。
「① 既存の仏具を全て残す」で書きましたが、
継続してお使いいただく方が「想い」を継承していただけるのではないか?
言い換えますと、
先祖代々手を合わせてこられた物を引き続きお使いいただければ、
ご先祖様もきっと喜んでいただけるのではないか?
と、考えているからです。
私には霊感がありませんので、確証はできません。
でも、「いつまでも大切に使い続けていますよ!」
=(イコール)「いつまでも供養の気持ちを持ち続けます」
という想いが、届くのではないのかな?っていう心情からです。
ハッキリとした確証の無いお話しです。
妄想が過ぎるとご不快を与えるかもしれませんが、あくまで私見です。
一般的な考え方ではありませんので、
「そんな風に考える人もいるのね」程度でお読みくださいませ。
③ 全ての仏具を新調する
こちらは、仏壇仏具を家にお迎えするに当たり、
何もかも一新して心機一転新たなスタートを迎えたい
というお考えの方も居られます。
「仏具を残す・残さない」を心情的な一面から申しておりますが、
仏具を残すことは、新しい仏具を購入せずに済む
つまり、「予算を抑えられる」という面もございます。
逆に、仏具を残さないことは、仏具を購入する必要が生じます。
つまり、「出費が増える」ということになりますね。
お客様に相応しい方法をお選び頂けたらと思います。
正しい答えはありませんので。。。
以上のようなお話をさせていただき、
「② 一部の既存仏具は残し、それ以外は新調する」
この手法を選択されました。
残されるのは、ご本尊様と過去帳以外の仏具です。
ご本尊様は、写真でお祀りされていました。
今回を機に、ご本尊様を掛軸でお迎えして手を合わせていきたいと仰られました。
過去帳は表紙が金襴地の裂地であったり、
戒名や法名を書き記しておく所が紙製であったりしますので、
どうしても経年劣化で傷んでしまいます。
「傷む=破れている」
というケースがほとんどです。
過去帳に付きましても、今回の購入に合わせて新調のご希望を持たれていました。
「表紙が金襴地の裂地」と書きましたが、
黒檀や紫檀をはじめとする木製、
また、黒く塗られた塗り板や塗り板に蒔絵が施された表紙の過去帳などもございます。
「過去帳=すべて金襴地の表紙」
ではないことは付け加えておきます。
仏壇・仏具は等しくどれも大切な物ではございますが、
ご本尊様は手を合わせる対象として特に大切であります。
過去帳も先祖様が書かれた家の歴史書とでも言うべきもので、これも大切であります。
綺麗なご本尊様と過去帳を迎えて、今後も供養していきたい願いからのご決断です。
そして、気になられたお仏壇の寸法と写真を撮られて、この日は帰られました。
残したい仏具が入るかどうかの確認をするためです!
また、ご主人様とも相談したいとも言われていました
ご夫婦お揃いで、再びご来店いただきました!
ありがとうございます♬
お客様が決めてこられましたお仏壇は、上の写真です。
過去ブログにも登場したことのあるお仏壇です♬
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その29 ~お仏具をすべて再利用したい その3~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その37 ~お仏具をすべて再利用したい その6~
※その37は、同じデザインの色違いになります。
ライトブラウン色の明るいお色目のお仏壇です。
デザインや色目は、ご了解をいただけたのですが。。。
ワンサイズ大きい物をご希望されました。
「仏具を置いた場合、ちょっと狭いかな??」
という印象の為でした
お仏壇サイズは、高さ48cm 幅40cm 奥行30cmです。
業界の寸法表示では、「16号」となります。
ワンサイズ大きい物はあるのですが、ご来店時は入荷待ちの状態でした
折角お越しいただいたのに。。。
すみませんでした。
<左:18号 右:16号>
お待ちいただくこと約2週間、入荷いたしました
18号は、高さ54cm 幅40cm 奥行33cm
となります。
<左:18号 右:16号>
幅と奥行きは同寸法ですが、高さが6cm変わります。
たかだか6cmだけですが、これだけでも内部空間は随分広くなるんですよ♬
入荷しましたので、お客様に連絡です。
現品を見ていただかないといけませんからね♬
ところが、
「信用していますので、見に行きません」
「納品日を決めましょう!」
なんとも勿体ないお言葉を頂戴いたしました!
お言葉に甘え、そのように段取りさせていただきました。
納品現場の前に、スペックのご紹介をいたします。
16号と同じく、棚は2段構成になっています。
ご本尊様を置く台、仏台は取外しできます。
覗き込む撮影の仕方で、仏台が見えやすいと思います。
1段目の棚から仏台が消えましたね
スライド棚が付いており、
収納用引出しも付いています
お客様の宗派は、浄土真宗本願寺派さんです。
「お西さん」のことです。
阿弥陀様と親鸞聖人、蓮如上人を1枚に纏めました三尊仏形式を採用されました。
右側の方を選ばれました
仏壇内部は、照明も付いています。
スタンド掛軸を入れて撮影してみました
扉を閉じた状態です。
スタイリッシュなデザインですよ~
やや丸味を帯びたアウトラインの作りです。
長くなってまいりました
納品現場のご紹介です。
既存のお仏壇寸法は、
高さ136cm 幅51cm 奥行46cmです。
お仏壇を置く台は、お客様でご準備いただきました。
良い感じですね
過去帳を載せる台をはじめ、花立・香炉・火立・高月(半対)は、既存の仏具を転用です。
やや大きめの仏具ですので、16号でしたらば手狭になっていたと思います。
過去帳も新しい物を置かせていただいています。
左隣の扉と同じようなお色目にしたかったそうで、
似通った色合いで統一感ある雰囲気になりましたね。
商品名:家具調仏壇(モダンタイプ)
素 材:台輪 クルミ厚板貼り
戸板 クルミ無垢
主芯材:パーチクルボード+木質繊維版
塗 り:ウレタン仕上げ
原産国:日本
サイズ:高さ54cm 幅40cm 奥行33cm
備 考:仏壇内部照明付
入仏式と遷座式終了後に、再びお伺いしてきました。
無事に終えられて、御礼を仰っていただけました。
滞りなく進み、私も嬉しく安心いたしました。
入荷待ちで現品をお見せすることなく進みましたが、
基本的には納品前に現品確認をしていただきます。
だってその方が、お互いに安心ですからね
この度は御客様のご好意でお見せしませんでしたが、
未来のお客様にはしっかりと見ていただきたいなぁと思います。
購入されたお仏壇とお客様とは、長い長~~いお付き合いになりますので。
納得のいく形で、お渡ししたいです。
お引渡しまでの道中は、これまでの事例と経験を踏まえてお伝えしていきます。
専門用語を控えた、「分かりやすさ」をモットーにアテンドさせていただきます。
お仏壇のことで、ご不明な点やご希望などございましたらばご質問くださいませ。
些細なことでもかまいませんので何なりとお問い合わせください。
しっかりとサポートさせていただきます!
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<以下、関連ブログです>
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ ~でも、お仏像はそのまま使いたい!~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その3 ~自分でお仏壇を運びたい!~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その4-1 ~真宗大谷派(東本願寺)で掛軸をいただきたい!~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その4-2 ~真宗大谷派(東本願寺)で掛軸をいただきたい!~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その5 ~実家から自宅へ・真宗大谷派(東本願寺)授与掛軸~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その6 ~ご本尊様とお位牌は残したい!~
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大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その19 ~年忌法要を機に~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その20 ~ご本尊様とお位牌は残したい! その3~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その21 ~戸棚に入るお仏壇~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その22 ~お仏像の高さを低くできますか? その2~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その23 ~何もかもがスケール大きいです!~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その24 ~お仏具をすべて再利用したい その2~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その25 ~ご先祖様を一番に!~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その26 ~ご本尊様とお位牌は残したい! その4~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その27 ~お魂入れとお魂抜きは意外な場所で! その2~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その28 ~ご本尊様とお位牌は残したい! その5~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その29 ~お仏具をすべて再利用したい その2~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その30 ~故人様への想いと次世代想う親心 その2~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その31 ~ご本尊様とお仏具は残したい! その6~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その32 ~お仏具をすべて再利用したい その4~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その34 ~ご本尊様とお仏具は残したい! その7~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その35 ~ご本尊様とお位牌は残したい! その8~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その36 ~お仏具をすべて再利用したい その5~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その37 ~お仏具をすべて再利用したい その6~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その38 ~ご本尊様とお位牌は残したい! その9~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その39 ~お仏具をすべて再利用したい その7~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その40 ~お仏具をすべて再利用したい その8~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その41 ~お仏具をすべて再利用したい その9~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その42 ~新しいスタート~
大きいお仏壇から小さいお仏壇へ その43 ~お仏具をすべて再利用したい その10~
この度のご縁、誠にありがとうございました。
さて、昨日は久しぶりに、日中は暑かったですね。
屋外作業をしていたのですが、久しぶりに良い汗をかけました。
屋外作業とは、仏壇供養会です。
京都府仏具協同組合商部青年会で主催している事業にお手伝いで行ってきました。
毎年、会場として使わせていただいています嵯峨 清凉寺様にお世話になり、
お役御免となったお仏壇をお焚き上げいたします。
お導師様らの読経の中、厳かに執り行われました。
点火後の写真ですが、
本堂(釈迦堂)の後ろから筋雲が伸びているように見えます。
「後光が差し込んでいる」
ベタな表現ですが、仏様に見守られてご供養されているなぁという印象を受けました。
ご参列いただきました一般の方、そして青年会員のみなさん、
お疲れさまでした。
毎年思いますが、快晴の下で執り行えて良かったと思います
9月最終週です。
朝晩冷え込んでおりますので、体調に気を付けてお過ごしくださいませ。
合掌
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