造り付けお仏壇から伝統型仏壇へ ~ご本尊やお仏具はそのまま使いたい!~

みなさま、おはようございます。6代目です。

加茂定ブログにお越しいただきありがとうございます。

 

 

 

昨年の12月に、阿弥陀如来立像の修理についてお話しいたしました。

「阿弥陀如来立像」の修理をご下命いただきました! その1ー1

「阿弥陀如来立像」の修理をご下命いただきました! その1ー2

「阿弥陀如来立像」の修理をご下命いただきました! その1ー3

 

 

 

こちらのお話は、タイトル通り仏像修理の過程を紹介しましたブログでした。

第1話の冒頭で書きましたが、

「修理したお仏像を、新しいお仏壇にお祀りしたい」

仏像修理と共に、もうひとつのご希望がお仏壇を迎えるということでした。

修理前

修理前 総高さ52cm

修理後

修理総 後高さ61,5cm

そして、お仏像を修理させていただき、

総高さ61,5cmをご安置できるお仏壇の提案へと話を進めることが出来ました。

この度のブログは、このお仏像が入るお仏壇のお話です💡

 

 

 

ご提案をするにあたり、3つの段階を踏まないといけません。

この3段階とは、「お仏壇のターゲットを絞る」という意味です。

基準を持たなければ、お客様が迷われてしまいます😥

しいては、私も途方に暮れてしまいますので。。。😭

 

 

 

先ず、お仏壇のデザインです。

「伝統型と家具調(モダンタイプ)のどちらをご希望されているのか?」

という点からヒアリングスタートとなります。

 

 

 

昔からのイメージや見慣れてきているという点で、

「流行りの家具みたいな仏壇は、避けたいんだよね」

「仏壇らしい仏壇の佇まいを、僕らは望んでいるんだよね」

ということで、伝統型タイプで提案ということになります。

 

 

 

次に、お仏壇の置き場所になります。

「仏間に置きたいんだよね」

というご希望を持たれていました。

仏間に置くとなりますと仏間に合うサイズ、つまり、仏間に入るお仏壇を提案しないといけません。

 

 

 

その為には、仏間のサイズを計測する必要が生じます。

当然お客様宅にお伺いしないといけないのですが、

納品時の導線等の下見も兼ねられますので、手間ではなく有益な情報を得られる機会にもなります。

仏間寸法は、高さ172cm 巾70cm 奥行63cmです。

お仏壇を迎えることを見越されていましたので、

家を建てられる時に和室に仏間をご準備されていました。

 

 

 

今回は和室の仏間でしたが、リビングや洋室に置かれる場合でも必ずお聞きしています。

現場で「置けない!」ということになりますと、全て一からやり直しとなります。

時間を割いて決めてきたことが、全て水の泡になってしまいますからね。

お仏壇購入のアテンドをさせていただく際には、必ず避けて通れない質問事項となります。

 

 

 

纏めますと、

① 高さ61,5cmのお仏像が入る伝統型タイプのお仏壇

② 高さ172cm 巾70cm 奥行63cmの仏間に合うサイズのお仏壇

ということになります。

 

 

 

果たして、どのような提案をしたのでしょうか?

一気に、出来上がりのお仏壇写真をお見せいたします。

 

 

本黒檀がふんだんに使われた国産品のお仏壇です。

サイズは、高さ140cm 巾55cm 奥行52cmございます。

仏間が高さ172cm 巾70cm 奥行63cmでしたので、確実に入りますね😀

扉を開けた状態の写真です。

内部が空洞なんです!!!

須弥檀・余間有り

須弥檀・余間無し

上の写真は、以前のブログで須弥檀・余間が外れる伝統型タイプのお仏壇のお話をしました。

※「須弥檀」・・・「すみだん」と読みます。

外すことで、高さを確保出来る利便性のあるお仏壇でしたよね。

全体像は写真の感じで、本紫檀を使った国産仕上げのお仏壇でした。

因みに、こちらのお仏壇は売り切れました😰

サイズ感同じ位のお仏壇に買換え その4 ~伝統型(クラシックタイプ)仏壇~

上で挙げたように、取外し式が現実味を帯びた提案となります。

 

 

また、上の写真のような厨子タイプも候補に入ります。

お仏像サイズに合わせた厨子を作り、厨子を載せれる且つ仏間に入る台を用意すればお祀りできます。

写真は修業時代に組んだ「木瓜厨子」です。約20年前です(笑)

 

 

 

どちらのプランも解決策とはなるのですが、

・取外し式は、仏像が大きすぎて須弥檀を外しても入らない

・厨子は、お客様が望まれているイメージと合わない

との理由で、すべて候補外となりました。

 

 

 

そこで、お客様のご希望に見合ったのが上の写真のお仏壇です。

空洞タイプです💡

屋根・須弥檀・段廻り(棚のことです)等々、一切を省いたお仏壇です💡💡

 

 

 

3パターンの提案の中で、唯一お見せできた実物でもあります。

しかも、修理させていただいたお仏像も置いてあります。

 

 

 

見て触ってリアリティーを持って感じていただけたことは言うまでもないですが、

「仏壇らしい仏壇の佇まいを、僕らは望んでいるんだよね」

お客様のお気持ちに一番響く物だったんです🎵

 

 

 

見ていただいたお仏壇では仏間に入らないので、

仏間に合うサイズで別誂品でお作りいたします。

図面も見ていただき、完成イメージを抱いていただきます。

 

 

 

そして、無事に出来上がってきたという訳です😀

段差は無く、まっ平です💡

縦横で約40cm角のスペースがあります。

 

 

お仏像の台座巾20cm、台座奥行18cmですので、良い塩梅で置けるスペースとなります。

 

 

天井部分です。

内部が空洞ですので仏壇らしい名残が見えないように思えますが、

覗き込むと格天井と枡組が視界に入ります。

仏様に手を合わされる際には見えますので、仏壇の面影を感じていただけると思います。

 

 

欄間です。

スッキリとした印象の筬欄間になります。

「筬欄間」・・・「オサランマ」と読みます。

 

 

 

彫刻入りの欄間も出来ますが、

「加茂さんのセンスに任せる😍」

と、仰っていただきましたので筬欄間にさせていただきました。

 

 

 

格子が等間隔で整然と並んでいる様が、凛としてて好きなんです🎵

彫刻のようなアピール感は無いのですが、

逆に飾り気が無く仏様に目が向くと思い、シンプルな筬欄間を選びました。

主役は、阿弥陀如来様ですからね✨

 

 

4枚戸仕様の下台です。

 

 

 

左3枚分が、たっぷりある収納場となります。

右端には、戸裏に独立した引出しを備えています。

さらに最下段にも、たっぷり収納の引出しが付いています。

引出しには、それぞれ桐の落としが付属されています。

 

 

 

商品名:伝統型仏壇 台付き 本黒檀製

素 材:台輪 本黒檀厚板貼り

    戸板 本黒檀無垢材

    大戸軸 本黒檀厚板貼り

主芯材:天然木材

塗 り:ウレタン仕上げ

原産国:日本

サイズ:高さ140cm 幅55cm 奥行52cm

 

 

 

満を持して、納品にレッツゴーです✨

キッチリ納まりました!

でも、まだ完成ではありません。

お仏壇の上が空いていて、仏間の後ろ側まで見えていますね💦

 

 

 

というわけで!!

仏間を美しく彩る為に、仏間用すだれを準備します。

仏間用すだれ無し

仏間用すだれ有り

うん。自分で言うのもあれですが、仏間が引き締まりましたね😀

いや、敢えて誇張して言いましょう!

エレガントになりました✨😀✨

仏間用すだれを使って見た目を綺麗にエレガントに!

仏間用すだれを使って見た目を綺麗にエレガントに! その2 ~引越しを機に~

仏間用すだれを使って見た目を綺麗にエレガントに! その3 ~仏間リフォームを機に~

仏間用すだれは、過去に3回ブログでアップしております。

お客様のご希望は、

「仏壇らしい仏壇の佇まいを、僕らは望んでいるんだよね」

でしたよね💡

仏間用すだれを掛けることで、お客様のイメージに近づけるアレンジになったかと思います。

マジで、雰囲気変わったと思いません?

共感していただける人が居られることを願います!

正面から見た様子です。

阿弥陀如来様が隠れることなく、スッキリと視界に入ってきますよね✨

基本的に仏具を継続して使われるご意向でしたが、

吊灯篭を新調させていただきました!

吊灯篭は、仏壇の天井から下げ、内部を明るくするための物です。

この他に、経机・おりん・木魚の布団・鉦吾の畳を新調させていただきました。

破れや汚れが目立つので、気になる物だけ換えようということでした。

気持ち良くお仏壇を迎えたいという一心で、決められたことでした。

結果、ご夫婦揃って納得の結果となりました。

 

 

 

お仏壇を最初に持ち込んだ日から、別に2回お伺いしております。

すだれを取付けに行ったり、新調仏具を持って行っております。

 

 

 

2回目の時に奥様から、

「主人は、仏壇の前に座ってズッと見てるのよ😍」

「とても気に入っているみたいよ😍😍」

と、内緒で教えていただきました✨

 

 

 

嬉しいお言葉ですね!

関わらせていただいて、この上ない幸せなご感想を聞けました。

 

 

 

思い返せば、昨年の9月にお会いしてから9ヶ月が経ちました。

私の骨折が原因で、進行が停滞する時間もございました。

多くの時間が費やされたことももちろんですが、

お客様のご希望を叶えられるように一緒に取組めたことがホントに印象的なお仕事でした。

 

 

 

表舞台には出てこられていませんが、

仏像と仏壇に関わっていただいた職人さんに大感謝です。

お客様、とても喜んでくださいましたよ~~🙂

造り付け仏壇

仏間用仏壇

造り付け仏壇の時代からは大きく様子が変わってしまいました。

引っ越しをされて、新居に入られた阿弥陀如来様は、新しい環境にビックリされているかも?ですね😀

でも、喜んでおられるのではないかな?

と、勝手に想像しております😬😬

 

 

 

お客様ご家族やご先祖様を、これからも見守ってくださることでしょう。

私にとっても思い入れのある経験となりました。

この度の御縁、誠にありがとうございました。

 

 

 

また、こんな嬉しい気持ちになれる仕事と出会えるように、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。

お客様のご要望にお応え出来るように努めさせていただきます。

ご不明な点などございましたらば、事前にお問い合わせいただいてもかまいません。

些細なことでも構いませんので何なりとお問い合わせください。

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<以下、関連ブログです>

造り付けお仏壇からモダン仏壇へ ~ご本尊やお仏具はそのまま使いたい!~

造り付けお仏壇からモダン仏壇へ その2 ~お仏像は断念、お位牌はそのまま使いたい!~

 

 

 

さて、昨日は久しぶりに晴れましたが、雨ばっかりの毎日ですね。

一昨日は、九州方面で大雨となり、悲しいニュースも流れていました。。。

 

 

 

今週も週末は、再び天気が崩れるような感じです。

危険な場所に近づくことは、出来るだけ避けましょうね。

 

 

 

小さな子どもの事故ニュースを見聞きしますと、本当に胸が締め付けられるような思いになります。

子を持つ親となってから、特に敏感になってしまいました。

安全に、お過ごしくださいませ。

合掌

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