みなさま、おはようございます。6代目です。
加茂定ブログにお越しいただきありがとうございます。
前回、前々回ブログに続き、お寺様用仏具のお話です。
今回のブログで第3弾、最終回となります。
前々回ブログは下記をクリックしてください。
お寺様用「磬台」「見台」の修理をご下命いただきました!~彫刻が注目ポイント♬~
前回ブログは下記をクリックしてください。
お寺様用「導師机」「経箱」をご下命いただきました! ~錺金具が注目ポイント♬~
最終回のお話は、「白幕」と「仏天蓋」のご紹介です。
「仏天蓋」は「ブッテンガイ」と読みます。
白幕ですが、昨年の消費税が上がる前に納品しております。
下記ブログでご確認ください♬
この度の落慶法要で、ついにお披露目されましたヾ(´∀`)ノワーイ
納品してから5ヶ月ほど経ち、ようやく私も見れました
<白幕出来上がり 正面アングル>
<白幕出来上がり 斜めアングル>
法要当日、すでに幕は取り付けられていました。
高張提灯も、同時に初お目見えです
実際にお使いいただいている現場を見ることができ、達成感を味わうことができました
記憶を思い起こしますと、昨年の8月末に御注文いただきました。
<採寸作業中>
増税までに納めるお約束をしておりましたので、間違いなく進めないといけません。
そこで、職人さんにも現場まで来ていただき一緒に採寸しました。
仕上がりをイメージしやすいように、作成予定寸法でライトロンを門にあてます。
※ライトロンは、割れ物を包む緩衝材のことです。
写真が少し曇ってるように見えますが、
採寸日は雨上がりで、京都独特の湿度が高くて蒸し暑い日でした
<図面レイアウト>
採寸後、早速幕の図面レイアウトを作成いただきました。
<お試し幕 正面アングル>
採寸で使ったライトロンに、
<お試し幕 左アングル>
レイアウトで出されている寸法の紋や文字を新聞紙で作り、
<お試し幕 右アングル>
簡易サンプルを改めて門に吊るしてみました。
ご住職様に確認をとり、いざ製作にかかります!
<取り付け後>
いい感じです♬♬♬
サンプル幕の下準備が、功を奏しています^^
幕の素材は、テトロンツイルという生地を使用しております。
屋外に吊るされますので、耐久性が求められます。
テトロンツイルは、生地が丈夫で耐水性も強いです。
他の素材で作ることもできますが、「屋外」という点で採用いただきました。
<以下、関連ブログです>
お寺様用「紫幕」をご下命いただきました! ~日蓮大聖人御降誕800年記念事業♬~
お寺様用「紫幕」をご下命いただきました! その2 ~「大黒殿」落慶法要♬~
お寺様用「紫幕」「白幕」をご下命いただきました!~晋山式法要♬~
次に「仏天蓋」です。
仏天蓋とは仏像の上にかざす荘厳具で、
主に小判の形状をした笠みたいなものです。
「仏天蓋」は聞きなれない物と思いますが、
「天蓋」はお聞きになられたことなどないでしょうか?
私は「お金持ちの代名詞」と連想してしまうのですが(笑)、
スケスケのネット状の物でベッドを覆い囲む、あの天蓋のことです!
私は、大手家具量販店のイケアさんで見たことがあります
来世は、こんなベッドで寝れるようなお金持ちに産まれたいです(笑)
要は、上から吊るされる装飾品(荘厳具)と思っていただけたらと思います。
<六角型仏天蓋 笠部分 修理前>
上の写真は、お預かりしました仏天蓋の笠部分です。
<六角型仏天蓋 笠部分 修理前>
「主に小判の形状をした笠みたいなものです。」
と先ほどお話いたしましたが、今回は六角形の形状をした仏天蓋です
渦状の雲柄部分の彫刻が、外れていますね。
仏天蓋は、笠部分をまずは修理いたします。
<小判型仏天蓋>
そして仏天蓋という荘厳具には、
瓔珞(「ようらく」と読みます。)という物が吊り下げられます。
※瓔珞以外の物が吊り下げられることもあります。
※上の写真が小判型仏天蓋になります。
<小判型仏天蓋>
どういう訳か、お寺には仏天蓋の笠のみが残っていたそうです
瓔珞を吊り下げて、仏様をお迎えしたい!
というご希望をお持ちでしたので、瓔珞は新調させていただきました
瓔珞は、当時使われていた場所と同じ所に吊り下げることとしました。
※上の写真の☆印に瓔珞を吊り下げます。
綺麗に仕上がって戻ってきました!
立ち上げの部分(小口とも言います)にも金箔が押されています。
割れていた部分も綺麗に直ってあります♬
取付作業に入りますが、幕に続きこちらも現場を先に見せていただきます。
<現場下見>
仏天蓋を吊るす場合、吊元金具を付ける際に必ず穴を開けないといけません。
穴の位置や天井が重さに耐えられるかなどを確認するために、
現場を下調べすることは重要任務です。
建築業者の職人さんが現場に居られましたので、
天井の状況を詳しく教えていただけたのも心強かったです。
納品当日は、傷が付かないように毛布を敷きます。
首を90度に固定しながら、取付金具を取り付けます。
笠で隠れてしまっていますが、重さを極力分散させるために鎖4本で釣っています。
穴の位置を間違えないように、何回も物差しを天井に当てました
1人で作業をするのは大変なので、2人で行います。
手伝っていただいたのは、修業時代の先輩です
話が脱線しますが、上の写真は先輩の現場仕事です。
当時は今よりは景気も良かったですから、こういう現場仕事がたくさんありました。
若手の私は、当然現場に駆り出されます(笑)
上の写真は、また違う現場で撮影した先輩の仕事です。
18年前ですから、私(写真左)も若いですね(大笑)
顔もシャープです
右側の子も私と同時期に修業してた後輩です。
顔バレしてますが、たぶん良いでしょう(笑)(笑)
元気にしてるかーー?[壁]_・。)チラッ
10年以上ぶりに一緒に作業ができました
笠を取り付けた後で、瓔珞を吊り下げて完成となります。
仏様の上が豪華になりましたね^^
天井に内蔵されたスポットライトの眩い光で、
金箔がキラキラと輝いていますね。
吊り下げる仏具は、事前に現場を調査することがとても重要です。
今回、それぞれの仏具で2人の方にお手伝いいただきました。
お陰様で、うまく取付けることができました!
感謝の一言に尽きます。
第1弾から第3弾として取り上げたブログの仏具は、法要の4日前に納品しました。
時間的にギリギリでしたが、無事に納まりホッとしています。
ご住職様からは「匠や~~、匠やわ~~♬」と仰っていただきました。
奥様には、「ピカピカで綺麗~~」とお褒めいただきました。
黄色いお声で称賛いただけることなど皆無ですので、すこぶる嬉しかったです!
年配の方と接する機会が多い職種なものですから(笑)
私が称賛を独り占めした感が有り有りですが、
それもこれもすべて職人さんたちのお陰です!
弊社は、人に感動を与えられる素敵な職人さんとお付き合いしております。
新調で作るも良し!
修理で作り直すも良し!
どちらの場合でもご満足いただけるように、鋭意取り組んでおります。
本堂を見渡された時に、
「ここに新しい仏具を用意したいなぁ」
「これ直したいなぁ」
と思いつく瞬間がございましたらば、弊社へのお問い合わせをお待ちしております。
新調品・修理品についてのご質問やご不明な点などございましたらば、
些細なことでもかまいませんので何なりとお問い合わせください。
しっかりとサポートさせていただきます!
【お問い合わせ先】
ホームページからのお問い合わせはこちらからお願いいたします。
直通メールアドレス 0883@d2.dion.ne.jp からもご利用いただけます。
※返信にお時間がかかる場合もございます。
最後に、今回ご紹介しましたお仏具のご紹介です。
【新調品】
(名称) 寺院用白幕 テトロンツイル地 紋・文字入り
(大きさ)巾360cm 垂れ90cm
(備考) 紫揚巻房・3色縄付き
【修理品・新調品】
(名称) 木製 六角型仏天蓋 四方正面仕上げ
(大きさ)横巾約64cm 縦巾約36cm
(備考) プラスチック製三枠瓔珞 13本を新調しました。
このような機会をいただけましたこと、本当に嬉しかったです。
ありがとうございました。
この写真は4月11日(土)、今朝6時ごろに撮影したものです。
かれこれ車で出勤することになって久しいですが、
これほど前方が見渡せるのも珍しいことです。
土曜日ですが、ここまで少ないのも衝撃的な景色です
日を追うごとに行き帰りの通勤時間が短くなるのは感じていましたが、
コロナウイルスの怖さを改めて実感します。
私の住む京都も、「緊急事態宣言」発令の要請が昨日発表されました。
感染拡大防止に向け、状況が好転するように切に願います。
そして一日も早く、普段通りの暮らしができますように。
みなさまの健康を願うばかりです。
合掌
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